赤い色からどんなことやものを連想しますか?
派手、陽気、強烈、情熱的、活力、怒りなどアグレッシブで強い印象の色の代表選手ですよね。
そんな赤色がもつ力は、暮らしのいろんなところで影響を与えています。

赤を好む人は

「赤を好む」人は、エネルギッシュなガンバリ屋さん、少々、感情の起伏も激しくて、
自分の考えをしっかり持ち、自己主張がハッキリしている人が多いと言われています。
男性の赤いネクタイをパワータイ、女性の赤いスーツをパワースーツなどと呼び、自分を印象づけたり、強さを強調するときに利用されます。

赤で元気に

赤が活力の色であることは、様々な実験結果からも明らかで、私たちの身体に赤い光を当てると筋肉が緊張し、アドレナリンの分泌が促進され、脈拍や心拍数は増え、血圧の上昇も見られたのです。
このことから、元気を出したい、活動的にいきたいという時に、赤い衣類や下着を身につけることはお勧めなのです。
有名な巣鴨の赤い下着屋さんが大人気なのも、いつまでも元気でという想いをこめて還暦に赤いちゃんちゃんこを着るのも頷けますね。

赤がインテリアに与える効果

赤は色の中で最も「暑さ」を感じさせる色でもあります。赤い部屋(空間)では、実際の室温よりも3℃近くも暑く感じるという数字があります。部屋のインテリアを考える時にはすこし注意が必要です。
北側の日当たりの悪い部屋や食卓などに適量をアクセントとして使用するには良いですが、多用しすぎると落ちかず、暑苦しい空間になってしまうので要注意です。

時間の感覚にも影響?!

また、興奮感の強い色であることから時間の経過感にも影響することが分かっています。
人は赤い空間では、実際よりも時間を長く感じる傾向があるのです。実際には1時間なのにそれ以上に感じるといった具合です。
店舗などでは客の回転率を上げるために意識的にインテリアに使用することもあります。

目立たせるには効果抜群

さらに、赤は人の目につきやすい(誘目性が高い)色であり、記憶にも残りやすいことから、様々なサインや看板、ポスターなどにも多くみられ、たくさんの企業がコーポレートカラーとして使用しています。「sale」という赤い文字に目を奪われ、ついつい衝動買いといった経験はだれしもあるのではないでしょうか?!

日本の神社仏閣では鳥居が赤く彩色され、新道の巫女の赤い大袴を見たことがあるでしょう。
これらは赤が魔除けの色と信じられていたことの名残なのです。
女性の口紅が赤(紅)なのも魔除けの意味合いが始まりです。東洋では、特に畏敬する色の一つとして、祝祭や慶事に呪術的な意味で用いられてきました。
お祝い事に「紅白」ものが用いられるのもこのためで、喜びと幸福を招く縁起の良い色として日本でもおめでたい席で多く使われ、祝祭気分を大いに盛り上げてくれるお祭り色なのです。
元気がない時、赤い色を身につけるだけで暗い気持ちも吹き飛ばしてくれるのかもしれませんよ。
(本記事はwebマガジンに掲載した内容を一部編集しています。)